マンション購入時に検討したい、“部屋を広く見せる”家具選びと注意点について


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マンション購入に合わせて検討したい家具選び。新しい部屋に配置する家具を選ぶのは楽しくもあり、その一方で悩むことも多いのではないでしょうか。

今まで使っていた家具を引き続き使うのもひとつの手ですが、新しい住まいに合った家具をそろえれば、快適に新生活をスタートできます。ポイントは部屋が広く見える家具を選ぶこと。マンション購入後の家具選びで知っておきたいコツや、おすすめの方法をご紹介します。

マンション購入時に家具を一新するメリット

マンションを購入したら、新居に合わせて家具も一式そろえてしまうことを検討してみてはいかがでしょうか。マンション購入時に家具を一新すると、部屋にマッチしたデザインの家具をそろえられたり、トータルコストを抑えられたりするメリットがあります。

新生活に合わせて家具を新調できる

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元々、持っている家具があるという場合でも、結婚して新生活を始めるならシングル用家具からファミリー用家具に買い替えるのが一般的です。基本的にはほとんどの家具を新調することになるでしょう。

将来、徐々に家具を買い足していくという方法もありますが、そうするとスタイルや色の統一感がなくなり、散漫な印象のインテリアになってしまいがちです。きれいにまとまった印象の部屋にするためには、新生活に合わせて部屋に合わせた家具をそろえるといいでしょう。

一新することでトータルコストを抑える

家具を一新する場合の問題は、初期費用がかかることです。しかし、新居に合わせて長く使えるような家具をそろえてしまえば、あとから買い足すよりも無駄がなく、かえって安くつくという考え方もできます。

中古マンションをリノベーションして住む場合は、購入する家具と造作家具(内装と合わせて発注する作りつけの家具)を組み合わせてレイアウトしたり、無駄な壁を撤去したりすることで、コストを抑えて合理的な居住空間を作り上げることも可能になります。

マンション購入時の家具選びのコツ

マンション購入と同時に家具を一新するときは、何を基準に家具を選ぶべきでしょうか。押さえておきたいポイントは次の3点です。

Step1 部屋の広さに合ったサイズの家具を選ぶ

まず、部屋の広さに合わせた家具を選ぶということが大前提。家具を購入する際にサイズを間違えて購入してしまうのはよくある失敗のひとつです。

部屋の横幅と奥行き、天井や梁までの高さ、コーナーの柱の出っ張りなどを正確に採寸し、生活動線に余裕の生まれるサイズの家具を選び、レイアウトを考えるのが基本です。また、エレベーターや廊下などを含めた、搬入経路が確保できる大きさかどうかも確認しましょう。

部屋に収まったとしても、家具サイズが大きめだと居住空間に圧迫感が生じます。部屋が広く見える家具選びを意識すると、窮屈さを軽減できるでしょう。

Step2 ライフスタイルに合った機能性・デザイン・素材の家具を選ぶ

どのような家に住みたいのかを考えると、自分のライフスタイルが見えてきます。「居心地の良さを優先したい」「友人を呼んでホームパーティーを開きたい」「趣味を楽しむための空間が欲しい」「子育てがしやすい家にしたい」など、どのような希望があるでしょうか。ライフスタイルが明確になれば、それにマッチする機能やデザイン、素材の家具が選びやすくなるでしょう。

見た目よりも使い勝手の良さをとるなら、機能性が重要になります。子供のことを第一に考えるなら天然素材を使った家具が適しているでしょう。どこにこだわるのか、パートナーや家族と話し合って、優先順位をつけて考えてみてください。

Step3 デザインのスタイル、色調や色合いを統一する

家具の見た目を統一することも大切です。どのようなスタイルやテイスト、カラーで統一するかを決めましょう。
人気があるのは北欧スタイル、アメリカンスタイル、モダンスタイル、ナチュラルスタイルなどの家具です。シンプルかデコラティブか、カントリーかアーバンか、ポップかシックかなども考えてみましょう。
色もある程度まで絞って統一します。統一感を出すには、内装を含めてインテリアの色数を3色程度に抑えましょう。別の色を加えるのであれば、アクセントとしてクッションなど小物に限定すると、すっきりとまとまります。
スタイルと色を設定しておけば、バラバラでまとまりのない印象になるのを避けられます。

スタイルや色を決めるときは、ウェブで検索して写真を確認したり、インテリア雑誌を見たりする人が多いのではないでしょうか。しかし、それだけではなく、マンションのモデルルームや家具のショールームに足を運んでみると、実際の大きさや色、手触りまで具体的に確認でき、大いに参考となります。

部屋が広く見えるおすすめの家具

部屋の広さに合わせたり、自分のライフスタイルに合わせたりして家具を選ぶことが前提として、どうすれば部屋がより広く見えるようになるのでしょうか。続いては、部屋が広く見える家具の選び方についてご紹介します。

明るい色の家具を選ぶ

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部屋を広く見せるには、明るい色の家具を選ぶようにしましょう。明るく淡い色で、無地の家具を選ぶと圧迫感は少なくなります。

無難な色は、白やアイボリー、ベージュ、グレーなど。壁や天井はこれらの色であることが多いので、家具も同系色を選んでみましょう。

木製家具を選ぶときも、やはりナチュラルな明るく淡いトーンにするのがおすすめです。フローリング、テーブル、椅子、チェストなどを、ナチュラルな明るめの色で統一すると、それだけでも広く見える効果が期待できます。観葉植物などの緑ともマッチするでしょう。

背の低い家具を選ぶ

もうひとつ意識したいのは、背の低い家具を選ぶということ。視線の先が見渡せるほうが、部屋は広く見えます。家具は背の低い物を中心に選んで、なるべく空間が多く見えるようなレイアウトを意識してみましょう。脚の細いデザインのテーブルなども視線の抜けが良くなるため、圧迫感が軽減されます。また、家具をまとめて配置することで、空間を広く見せる方法もあります。

さらに、リビングのセンターテーブルをなくしてしまうといった選択も考えてみましょう。ほかにも、リビングダイニングが狭いのであれば、ソファダイニングにするのもおすすめです。ソファダイニングは、低めのテーブルとソファを組み合わせ、カフェのようにソファに座って食事ができるようにするダイニングセットのことです。

リノベーションするのであれば、隣接する2つの部屋をつなげて、大きな部屋にするような間取りに変更するのも効果的でしょう。また、天井や梁下から垂れ下がる垂れ壁を取り除くだけでも広く感じられます。

家具つきのセットアップマンションを選ぶ

新居に合わせて家具を選ぶのは楽しいものですが、実際に家具を選ぶとなると意外と大変なものです。あるいは、忙しくて家具選びの時間が取れないこともあるでしょう。そのようなときは、セットアップマンションという選択肢も検討してみてください。

セットアップマンションとは、家具つきのマンションのこと。元々、家具つきマンションには賃貸が多かったのですが、最近では分譲のセットアップマンションも登場しています。
特に、中古マンションをリノベーションして、家具もセットした状態で販売されている物件が人気です。最初から部屋に合った家具がそろっているので手間がかからず、価格も比較的抑えられています。

部屋に合った家具で快適な居住空間を

マンション購入時には、これから使うことになる家具も一新してそろえることで、快適で暮らしやすい居住空間を手に入れられます。

その際には、部屋の広さに合ったサイズの家具を選び、さらに部屋が広く見える家具を選ぶことがポイントになるでしょう。自分たちのライフスタイルにマッチする家具を、デザインのスタイル・色の統一も考えながら選ぶことも大切です。家具選びの作業が大変であれば、セットアップマンションの利用も考えてみましょう。

監修者:髙野友樹
株式会社 髙野不動産コンサルティング代表取締役。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士。不動産会社にて仲介、収益物件管理に携わった後、国内不動産ファンドにてAM事業部マネージャーとして勤務。2014年、株式会社髙野不動産コンサルティングを創業。

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