マンションは築年数20年がおすすめ!築古物件の魅力や購入時の注意点


中古マンションにはおすすめの築年数というものがあり、特に築20年程度のマンションは、買い時であるといわれています。それでは、築30年、40年の物件はおすすめできないかというと、一概にそういうわけではなく、管理状態が良いなど、優良な物件もあります。

ここでは、築20年のマンションがおすすめである理由や、築30年を超える中古マンションの購入を検討する際、どのような点に注意すべきなのかをご紹介します。また、築20年程度のマンションは、購入後どのくらい住めるのかということや、築古物件をリノベーションすることで快適な住まいを手に入れる方法もご紹介しましょう。

中古マンションは築20年前後が買い時な理由

マンションは、築20年程度がおすすめといわれるのには、どのような理由があるのでしょうか。その理由を、ひとつずつ見ていきましょう。

マンションの価格が築20年程度で底値を迎える

マンション価格の底値

一般的に、マンションの価格は新築から徐々に下がり、築20年程度で底値を迎える傾向があります。
築20年程度のマンションであれば、購入して、数年~数十年後経ってから売却する際に、「買ったときよりも、大幅に安くなってしまった」となる可能性は低いといえます。

メンテナンスの良し悪しを判断することができる

マンションはどういったメンテナンスがおこなわれてきたかで、建物の経年劣化の度合いが変わります。
外壁の状態や共用部の設備など、メンテナンスの状況を確認するには、築年数がある程度必要です。築20年、築30年…という風に、それなりの築年数が経ったマンションであれば、管理組合などによって適切なメンテナンスがおこなわれているのか、判断することができるでしょう。

築20年のマンションはあと何年住める?

築20年のマンションは、一般的にあと何年程度住むことができるのでしょうか?
マンションの耐用年数には諸説あり、国土交通省による「RC造(コンクリート)の寿命に係る既往の研究例」では、鉄筋コンクリート造の建物の物理的な寿命を117年としています。
上記から20年を引くと、築20年のマンションの寿命は97年ということになります。これはあくまでも、物理的な寿命ということになります。
しかし、前述のとおり、マンションの経年劣化の度合いは、メンテナンス状況で変わります。築20年程度のマンションであっても、しっかりメンテナンスさえしていれば、50年以上住み続けることも不可能ではないといえるでしょう。

築20年以上の中古マンションはリノベーションもおすすめ

リノベーション

築20年以上経過した中古マンションを購入する際には、リノベーションを検討してみてもいいでしょう。中古物件は、新築物件よりも価格を抑えて購入することも可能ですから、差額の一部を活用して自分好みの内装に作り変えることが可能です。
リノベーションであれば、自分のライフスタイルや価値観に合わせて住まいを自由に設計できます。

新品同様?築浅物件の魅力

築3年未満の築浅の中古マンションは、新築マンションと変わらないほど設備が充実していて、物件自体もきれいな場合があります。
一般的に、同じスペックの新築物件と比べて、築浅物件の価格は安くなるでしょう。こういった築浅物件も視野に入れてマンションを探せば、予算内でより魅力的なマンションを見つけることができるかもしれません。

築30年以上の中古マンションを購入する際の注意点とポイント

前述のとおり、築30年以上の中古マンションであっても、メンテナンスの状況によっては長く快適に暮らすことができるでしょう。最後に、築30年以上の物件を購入する際の注意点やポイントについてご紹介します。

住宅ローンを組めない可能性がある

築30年以上のマンションの場合、金融機関によっては住宅ローンを組めない場合があります。例えば 、フラット35の場合、建築確認日が1981年5月31日以前のマンションは、耐震評価基準等に適合していないと住宅ローンが組めません。
築30年以上のマンションを購入するにあたって住宅ローンを利用したい場合は、あらかじめ金融機関に確認しておきましょう。

何年住むのかを考える

築30年以上の中古マンションを購入する際には、その後、何年程度住み続けたいのかを考えておきましょう。例えば、60歳でリタイアしたタイミングで築40年の物件を購入し、終の棲家とする場合、90歳まで生きると仮定すると、あと30年住むことになります。

この場合は、30年間、問題なく住み続けられるマンションなのかどうか、あらかじめ確認しておく必要があるでしょう。購入しようとしている中古マンションの管理状況をチェックして、安心して住み続けられるかどうか検討してみてください。
また、自分が住まなくなった後のことにも注意が必要です。子供にマンションを遺すことになる場合、築年数が60年を超えたマンションは、かえって迷惑になる可能性があるでしょう。

築20年以上のマンションは、メンテンナンスもチェックして選ぼう

マンションは、築20年で底値を迎えて買い時になるといわれ、メンテナンスの状況によってはその後も長く住むことが可能です。
中古マンションの購入を検討する際には、価格だけでなく、外観や管理状況を確認し、十分なメンテナンスがおこなわれているマンションなのかをチェックしましょう。

監修者:髙野友樹
株式会社 髙野不動産コンサルティング代表取締役。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士。不動産会社にて仲介、収益物件管理に携わった後、国内不動産ファンドにてAM事業部マネージャーとして勤務。2014年、株式会社髙野不動産コンサルティングを創業。

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