マンションの値段の推移と購入のタイミング、物件選びの判断基準


マンションの購入を検討する際に、マンションの値段が今後どう推移するのか、今買うべきなのか、悩んでしまう人もいるでしょう。マンションの値段は2013年から上昇傾向にあります。
ここでは、マンションの値段が今後どのように推移するのか、値下がりを待つべきであるのかについて考察していきます。また、マンション購入の費用を抑える手段として、中古マンションを購入してリノベーションするという選択肢についてもご紹介しましょう。

マンションの値段の推移と今後の予測

まずは、今後のマンションの値段の、推移予測を見ていきましょう。

マンションの値段の推移

マンションの値段は上昇傾向にある

マンションの値段は、2013年から2020年にかけて上昇傾向にあります。マンションの値段の推移は、社会情勢の影響を受けるものであり、2013年におこなわれた金融緩和や、東京オリンピックの開催決定(2021年開催予定)が値段上昇の要因のひとつであるといえるでしょう。

マンションの値段の推移と買い時の予測

「マンションの価格はいつ下がるのか、買い時はいつなのか」については諸説あります。
マンションの値段の推移に関して「東京オリンピック開催後にマンション含む不動産の価格は下がり始める」と予測されています。東京オリンピック開催に伴い、競技場や選手村、インフラ建築のための開発が進み、建築にかかる人件費や建築資材の高騰で、マンションの値段が上昇しているといえるでしょう。東京オリンピックが終われば、施設建設やインフラ整備の需要による建築費の高騰が収まり、マンションの値段上昇はある程度収まると予測されます。
しかし、東京オリンピック後に購入者が増加することで、さらに値段が上昇する可能性もあるでしょう。
マンションの値段が横ばいとなり、下降し始めるのがいつになるのか、予測するのは困難であるといえます。

マンションの値下がりを待つリスク

マンションの購入を検討するにあたって、値下がりを待つ場合にはリスクがあることを覚えておきましょう。条件の良い物件があったとしても、値下がりを待っているあいだにほかの人に買われてしまうことがあります。
また、マンションの値下がりを待って何年も購入時期を遅らせた結果、住宅ローンの借入期間が短くなり、月々の返済負担が大きくなるというリスクも考えられるでしょう。

マンションの買い時は相場値段で判断すること

マンション相場を知る

マンションの買い時を見極めるための判断基準となるのは、現在の相場値段であるといえます。
購入を検討しているエリアにおいて、マンションがどのくらいの値段で売買されているか、把握することが大切です。
インターネットの住宅情報サイトでは、購入を検討している地域や希望の間取りなど、条件に合う物件を検索することができます。同じ条件の物件を複数見ることで相場をつかむことができますし、希望の物件が相場値段と比べて高すぎないか、チェックすることも可能です。

住宅情報サイトを利用するときのポイント

前述のとおり、住宅情報サイトは、希望の駅や間取りなど、条件を入力するだけで、希望に合った物件を見つけることができます。しかし、インターネット上にはさまざまな住宅情報サイトがあるため、どの住宅情報サイトを利用すればいいのか迷ってしまうこともあるでしょう。

住宅情報サイトを選ぶ際には、いくつかのサイトを利用してみて、物件の多さや使いやすさのほか、物件の写真の多さなどを比較してみることをおすすめします。
また、住宅情報サイトによっては、公共交通機関の利便性や、子育てに向いた環境であるかなど、住みやすいエリアを、特集で紹介している場合があります。マンション購入を検討しているが、まだ希望のエリアが決まっていないという人は、エリアを選ぶのに役立つ情報を紹介している住宅情報サイトを利用してみるのもいいでしょう。

値段を抑えるなら中古マンション購入+リノベーションもあり

マンション購入で値段を抑えるのであれば、中古マンションを購入してリノベーションをするという方法もおすすめです。
築年数にもよりますが、中古マンションは立地や広さなど、同条件の新築マンションと比べ、手頃な値段で購入することができます。また、リノベーションをすれば、内装を自分の好みや家族の状況に合わせてカスタマイズすることができるでしょう。
続いては、中古マンションを購入してリノベーションをするメリットや注意点をご紹介します。

中古マンションを購入してリノベーションをするメリット

中古マンションを購入してリノベーションをする主なメリットは下記のとおりです。

・新築よりも費用を抑えて、希望の住空間を得られる
立地や物件にもよりますが、中古マンションをリノベーションした場合、同様の条件・面積の新築物件と比べて、費用を安く抑えることが可能です。

・立地の選択肢が広がる
新築マンションに比べて、中古マンションであれば、選択できる立地の範囲が広がります。希望するエリアに住める可能性が高くなるのです。

・好みに合わせ自由に設計・デザインできる
建物の構造や規約によりますが、中古マンションを購入してリノベーションをするのであれば、ある程度自由に設計やデザインができます。

中古マンションを購入してリノベーションをする際の注意点

中古マンションを購入してリノベーションする際の注意点には、下記のようなものがあります。

・管理規約を確認する必要がある
マンションをリノベーションする際には、管理規約を確認する必要があるでしょう。一般的に自由にアレンジができるのは、占有部分のみです。玄関やバルコニー、窓のサッシなどは共用部分にあたるため、管理規約によっては勝手に工事ができない場合があります。
また、ほとんどの場合、窓の位置や大きさも変えられません。キッチンや浴室の配管の移動ができないこともあるでしょう。

・物件購入後のリノベーションではリフォームローンを組む必要がある
一般的な住宅ローンは、物件のみが対象となります。リノベーションの工事代金をローンでまかないたい場合は、別途、リフォームローンを組む必要があります。

マンション購入はしっかりリサーチして買い時を逃さないようにしよう

マンション購入を検討する際は、マンションの値段が今後どのように変化するのか、気になるものでしょう。しかし、値下がりを待っていては、買い時を逃してしまうリスクも考えられます。
マンションを購入する際には、現状の相場値段を調べることで、高すぎないか、またはリーズナブルであるか、判断することが可能です。まずは、希望のエリアの物件に関する情報収集をおこなうことから始めるといいでしょう。

監修者:髙野友樹
株式会社 髙野不動産コンサルティング代表取締役。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士。不動産会社にて仲介、収益物件管理に携わった後、国内不動産ファンドにてAM事業部マネージャーとして勤務。2014年、株式会社髙野不動産コンサルティングを創業。

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