マンションの設備は、住民がより快適に暮らせるよう進化しています。マンション選びでは、こうした設備に重点を置いて探したいという人もいるのではないでしょうか。住民の共有スペースにあるものから室内のものまで、どのような設備が欲しいのかを明確にした上で、比較・検討することが重要です。
今回は、快適な暮らしをサポートする最新のマンション設備はどのようなものなのかご紹介します。また、おすすめのマンション設備を厳選してご紹介しますので、マンション選びの際の参考にしてください。
快適に住めるマンション設備とは？
マンションを購入する際、設備に注目して選びたいけれど、いろいろありすぎて何が自分に合うのかわからない人も多いでしょう。まずは、マンションの暮らしを快適にする、人気の設備をご紹介します。
生活をおしゃれに演出できる設備
マンションの設備で人気なのは、生活をおしゃれに演出できる設備です。
ドラマや雑誌に登場するような、おしゃれで洗練された空間に憧れる人も多いでしょう。おしゃれな内装や設備は、生活をワンランク上に引き上げてくれます。家に頻繁に人を招きたいという人は、物件を選ぶ際、エントランスやゲストルームなど、共有スペースにも注目するといいでしょう。
あると家事が楽になる設備
食器洗浄機・乾燥機やディスポーザーなど、家事をサポートしてくれる設備があると、生活は大幅に楽になります。洗い物や洗濯、掃除など、現在の暮らしでストレスや疲労を感じる家事を洗い出してみてください。そうすれば、自分のライフスタイルにどのような設備が必要であるのかが明確になり、マンション選びの軸にできます。
管理費が高くならない設備
あらかじめマンションに設置されている設備が、管理費に影響しないかどうか確認が必要です。
例えば、コンシェルジュが常駐しているマンションは、その分管理費が高額になる場合もあります。同じセキュリティ設備として、オートロックのエントランスであればそれほど管理費に影響しないでしょう。
共用スペースなど、クオリティの高い設備があるマンションは魅力的ですが、管理費が家計の負担とならないか確認が必要です。
お手入れが簡単で毎日心地よい水回りの設備
お手入れが簡単で、毎日心地よく使える水回り設備を導入すれば、暮らしは快適になります。
例えば、小さな子供がいる家庭の場合、対面キッチンであれば姿が見えて安心です。
また、バスルームは、排水溝やドア周辺、換気扇など汚れが溜まりやすい場所に着目し、掃除しやすいかどうか、水垢が目立ちにくいカラーやデザインであるかどうかなど確認しましょう。
老後も安心・安全に暮らすためのバリアフリー設備
老後も安心して住み続けられるマンションを選ぶためには、バリアフリー設備のチェックも念頭に置いておくといいでしょう。加齢とともに足腰に負担がかかりやすくなりますので、できるだけ段差の少ない住まいであることが理想です。
また、廊下やトイレ、バスルームなどに転倒防止や歩行補助のための手すりが設置されていたり、車椅子生活を想定した作りになっていたりすることもポイントになります。
おすすめはこれ！マンションの最新設備7選
ここからは、毎日の生活を便利に豊かにしてくれるマンションのおすすめの最新設備を、7つピックアップしてご紹介します。家族構成やライフスタイルに合う設備がないか、参考にしてください。
エレベーターのペットボタン
エレベーターの内部に設置されている「ペットボタン」をご存じでしょうか。
近年、ペット可のマンションにおいてエレベーターに導入されている新しいオプション機能です。エレベーターにペットが乗っているかどうかを、ほかの利用者に伝えることができます。
飼い主がペットボタンを押すと、乗り場のパネルにサインが表示され、エレベーターを待つ人にペットが同乗していることを知らせるシステムです。ペット嫌いな人が乗り合わせるのを回避できます。
ペットが同乗することによるトラブルを防げるため、ペットを飼う人には重宝する設備といえるでしょう。
24時間対応のゴミ置き場
24時間対応のゴミ置き場があるマンションも便利です。
通常、公共のゴミ置き場はゴミを出せる時間帯が決められています。24時間対応のゴミ置き場であれば、時間や曜日を問わずゴミを出せるため、忙しい人でもゴミを出しそびれることがありません。収集日の朝まで部屋にゴミを溜めておかなくてはならないという事態を防げます。
24時間対応のゴミ置き場が各フロアにあるマンションも便利です。ゴミ置き場の数や設置場所についても確認してみるといいでしょう。
浴室暖房乾燥機
浴室暖房乾燥機は、バスルームの乾燥と換気に加え、暖房機能もついた便利な設備です。浴室内をスムーズに換気できるため、カビの発生を防ぐことができ、掃除の手間も軽減可能です。また、洗濯物をバスルーム内に干せるので、秋冬シーズンや雨の日には重宝するでしょう。
暖房機能は、肌寒くなりがちな冬場のバスルームに欠かせません。暖房機能だけでなく涼風機能つきのタイプもあり、季節を問わず一年中快適なお風呂タイムが過ごせます。
食器洗い乾燥機
食器洗い乾燥機は、忙しい共働き世帯や子育て中の主婦に人気の設備です。毎日の家事の中でも特に食器洗いは、絶え間なく発生するため負担が大きくなります。家族や使う食器が多い家庭ほど、手間も時間もかかり疲労につながりやすいでしょう。
食器洗い乾燥機があれば、食器洗いによる日々のストレスから解放されます。手で食器を洗うよりも水道代がかからない点もうれしいです。また、最新の食器洗い乾燥機は、洗浄力や節水・省エネ機能、食器の出し入れのしやすさなどがさらに向上しています。
なお、卓上型の食器洗い乾燥機を購入した場合、キッチンの雰囲気に合わなかったり作業台が狭くなったりすることがあります。マンション購入時に、ビルトインタイプの食器洗い乾燥機がついているかどうかチェックしておきましょう。
ディスポーザー
シンクに設置されているディスポーザーは、生ゴミを処理できる人気の設備です。生ゴミは袋などにまとめて処理する必要がありますが、ディスポーザーがあればスイッチひとつで生ゴミを処理できます。
ただし、ディスポーザーは、故障すると修理費が高くついてしまいます。大きな貝類や骨などをディスポーザーに入れると処理できず、故障の原因となってしまうことも。説明書をよく読んで、定期的なメンテナンスを行うようにしましょう。
IHクッキングヒーター
ガスコンロと違って火を使わないIHクッキングヒーターは、小さな子供や高齢者のいる家庭に人気の設備です。凹凸がなくスタイリッシュな見た目で、調理後はさっと拭くだけできれいになるため、毎日の手入れが楽になるというメリットもあります。
さらに便利なのは、ボタンひとつで魚を焼いたり、煮込み料理をしたりしてくれる温度調節機能です。マンション選びの際には、こうしたキッチン周り設備のスペックにも注目しましょう。
全自動お掃除ファンつきレンジフード
全自動で掃除をしてくれるファンがついたレンジフードは、ファンが高速回転することで溜まった油汚れを吹き飛ばしてくれます。
キッチン周りの設備で特に掃除が大変なのが、油汚れの溜まるレンジフードです。全自動お掃除ファンがついたレンジフードであれば、お手入れの際に油で手を汚すこともなく、掃除が大幅に楽になります。
将来の暮らしも見据えたマンションの設備選びを
マンション選びでは、今必要な設備や間取りだけを考慮するのではなく、老後や子供が成長した後など、将来の暮らしも視野に入れることが大切です。
50代・60代になっても安心・安全なマンション暮らしができるよう、ライフスタイルやこれからのライフプランをもとに、導入すべき設備を比較・検討しましょう。
監修者：髙野友樹
株式会社 髙野不動産コンサルティング代表取締役。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士。不動産会社にて仲介、収益物件管理に携わった後、国内不動産ファンドにてAM事業部マネージャーとして勤務。2014年、株式会社髙野不動産コンサルティングを創業。