エアコンからの水漏れ、原因は?4つの対処法


真夏や真冬など、お部屋を快適な温度に保ってくれるエアコン。季節の変わり目に、いざ使おうと思ったら「エアコンから水が!」なんて経験はありませんか?実はエアコンから水が垂れてくるトラブルはめずらしいものではありません。

そもそもエアコンは、室内の空気を取り込んで、冷やしたり温めたりして適切な温度に換えた風を送り出しています。冷房のときには、空気を急激に冷やすためエアコン内部は結露状態になります。この結露から水が発生します。この水は、本来ドレンホースと呼ばれる排出用のホースによって室外に排出されます。

しかし、ドレンホースに不具合があったり、エアコン内にトラブルがあったりするとエアコンから水が漏れることになるわけです。それでは、水漏れの主な原因をご紹介しましょう。

エアコンの水漏れの原因は?

[ 1 ] ドレンホースのトラブル

ドレンホースは、エアコン内で発生した水を室外に排出するためのホース。このホースが、詰まっていたり、反っていたり、出口部分がふさがっていたりすると正常に水が排出されず、水漏れを発生させることがあります。また、ドレンホースの接合部分が緩んでいたり、ドレンホース自体が劣化していても水が漏れる原因となります。

[ 2 ] ルーバーの向きの問題

送風口にあるルーバー(風向板)の部分が、下向きに固定されている場合にも水漏れが生じることがあります。部屋の温度が高い状態で、ルーバーに冷気が当たると結露が発生して、それが原因で水滴が落ちてくるというしくみです。

[ 3 ] フィルターのひどい汚れ

フィルターが、ホコリなどで目詰まりしていても水漏れになることがあります。フィルターの目詰まりによって空気の流れが悪くなり、機能低下を招きます。そのまま設定温度を下げたりすると、多くの結露が発生し、吹き出される風と一緒に水滴が飛び散ってしまいます。

[ 4 ] ガスの不足

温かい空気を冷たい空気に変換する際には冷媒ガスが必要になります。このガスが不足しているとエアコン内部に霜が付着してしまう場合があります。この霜が溶けることで水滴となってエアコンの水漏れに繋がります。

エアコンを運転した後にフィルターを外し、そこに霜が付着しているようなら冷媒ガス不足の可能性がありますのでご注意ください。

エアコンの水漏れの対処法は?

エアコンの水漏れの原因が分かれば、それに沿った対処法を行うことで解決できます。具体的にどう対処したらよいのか、ご紹介します。

[ 1 ] ドレンホースのトラブルが原因の場合

●ドレンホースの詰まりを取り除く

ドレンホースの水と汚れの詰まりは、ドレン用サクションポンプという器具を使って取り除ける場合があります。インターネット通販やホームセンターなどで手に入れることができますので、ホースの詰まりが原因と考えられる場合は、試してみるのもよいでしょう。

●ホースの出口部分の異常を解消

ホースの先端がつぶれてたり、水や土の中に入っているような場合は、ホースの先端が地面から5センチ以上開けられるように先端をカッターなどで切断し、まっすぐ伸ばすようにしましょう。

●劣化したホースを取り替える

ホースの詰まりや出口部分の異常を解消しても直らない場合は、ホースが劣化していることも考えられます。正常なホースに取り換えましょう。この作業は、容易には行えないので専門業者などへ依頼することをおすすめします。

●ホースの緩みなどを解消

ホースの接続部が緩んでいるときは緩みを解消しなくてはなりません。この作業は、エアコンを分解しないと見えない部分でもあるため専門業者へ依頼するようにしましょう。

[ 2 ] ルーバーの向きが原因の場合

ルーバーに冷気が当たりづらくすることでトラブルを回避できる場合があります。ルーバーの位置を上向きに設定してみましょう。

[ 3 ] フィルターのひどい汚れが原因の場合

室内機の汚れたフィルターは掃除をしましょう。掃除機でホコリを吸い取ったり、浴室などで水洗いすることで簡単にきれいにすることができます。きれいになったフィルターはよく乾燥させてから装着させてください。なお、フィルターを掃除しても改善されない場合は、業者に依頼して内部のクリーニングを行ってみるのもおすすめです。

●エアコンのフィルターの掃除についてはこちらの記事もご覧ください。

[ 4 ] ガスの不足が原因の場合

冷媒ガスが不足している場合は、ガスの充填や修理工事が必要になります。充填や修理工事には、高度な技術が必要とされるため専門業者に依頼しましょう。

エアコンの水漏れ、保険がきく場合も

ここまでの流れで、エアコンの水漏れの原因と対処法をご説明してきました。実際に水漏れが発生してしまった場合、たとえば床や壁が濡れてしまい張替えが必要になった、水漏れでテレビが壊れたなど、被害は小さなものでは済まないときもあります。また、エアコンの修理に係る費用も心配ですね。

実は、火災保険の契約内容によっては、エアコンの水漏れが保険の対象になる場合があります。エアコンは、建物に取り付ける設備であることから、契約上は家財としてではなく建物として分類されます。建物を保障する火災保険に加入している場合は、エアコンの修理に係る料金について保険が利く場合もあるのです。詳しくは加入している保険会社の保障内容を確認しましょう。

ただし、エアコンの経年劣化によって起きたトラブルには保険は適用されませんのでご注意ください。経年劣化の基準は保険会社によって異なりますので、事前に確認するようにしましょう。

エアコンからの水漏れについてお分かりいただけましたでしょうか?日々のメンテナンスがトラブルを回避することにも繋がりますので、改めて使用方法などを見直してみてください。

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